• 2019/05/15
  • 歯科コラム

キシリトールが歯にいい理由

みなさんこんにちは。 今日は知っているようで知らない、キシリトールについてお話したいと思います。

 みなさんも聞き馴染みのあるキシリトール、誰しもがキシリトール入りのタブレットやガムを食べたことがあると思います。

 ではキシリトールはなぜむし歯に効果的なのか 今回はそこに注目したいと思います それは大きく3つの機能があるからです。

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 《その1》う蝕原因菌であるミュータンス菌の活動を抑制し、酸を産生できなくする  

 《その2》プラーク(歯垢)を歯につきにくくし再石灰化を促す  

 《その3》ミュータンス菌の量を減少させる

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 このように、う蝕をつくる原因であるミュータンス菌に働きかけ、

働きを弱める機能は糖の中でもキシリトールに特徴的であり唯一のものなのです!

 ではそんなキシリトールを、どのように摂取することが効果的なのでしょう?

 世界で初めてキシリトールを研究した予防先進国フィンランドのトゥルク大学では、

一般の食事の中に含まれる糖をキシリトールに置き換えて、どのように効果があるのかを研究したところ、

およそ85%以上のむし歯リスクが減少した!というところが、キシリトールの効果を期待するきっかけとなりました。  

 そのキシリトールを、いかに効果的に且つ体内への影響などを考慮し研究を繰り返していった中で最も推奨される摂取量は6.7gという結果から、

最終的に、最低限の摂取推奨量として、成人小児ともに5gとされるようになりました。 

 そして、摂取において最も重要なことは 習慣的なキシリトールの摂取です。

  単に、おやつをできるだけキシリトールのものに置き換えることだけでなく、 食後にキシリトール この習慣こそが本来持つキシリトールの機能を発揮させるのです。

 口腔内における菌の質は、およそ2歳で決まる しかも、2歳までにむし歯の原因菌に感染してしまう原因は… 

1番はご家族からの感染です。

しかしそれはお子さんだけが摂取するのではなく、ご家族、特に保護者の習慣的摂取におけるミュータンス菌の減少こそが、

お子さんへの細菌感染を防ぐために大切なのです。

 フィンランドではキシリトールを”習慣的に噛む”というのが根づいているため、  95%の保育園や幼稚園では児童に給食後キシリトールのタブレットを摂取されています。 さらにフィンランドでは妊娠した時から検診で積極的なキシリトールの摂取と、お子さんへの感染についての指導が行われます。

 そういったことを行なっていき、お母さんがキシリトールを摂取し続けたお子さんと、お母さんがキシリトールを摂取しなかったお子さんをグループ分けして研究を重ねた結果、 お母さんがキシリトールを摂取していたお子さんのグループの方が5倍もの差をつけてむし歯リスクを抑えることができたそうです。

 すごいですよね!   

 むし歯ができる条件は糖だけではなく、 

 糖+細菌+宿主(歯)+時間 

 これらの条件が重なった時にむし歯になります。 

 そのうち、どこでその条件を断つか! それこそが、むし歯を作らない口の中にするために大切なことであるのです。

  その方法としてキシリトールを効果的に摂取していくことを習慣にしていきたいですね 。

 いかがでしたか?

 フィンランドでは市販でもキシリトール100%のガムが販売されていますが、日本では現在歯科医院でのみキシリトール100%のガムが販売されています。

 むし歯になるリスクを上げない為、そして下げる為に是非キシリトールを食後に摂る習慣を身につけましょう!!

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